メニュー

FT(卵管鏡下卵管形成術)

どんな人がするのでしょうか?

レントゲン(子宮卵管造影)により精子と卵子が出会う唯一の通り道である『卵管』の状態を検査して、卵管が狭くなっている(狭窄)や、卵管が詰まっている(閉塞)と診断された場合、他に不妊原因がなければFT(卵管鏡下卵管形成術)をご提案します。レントゲン検査は当院でも行うことが可能ですが、他院ですでにされておられる方は結果をお持ちいただくことで手術が適しているかを相談させていただきます。

 他の施設で卵管の異常が原因で体外受精治療を勧められているけれど、自然妊娠をご希望される方にとっては、有効な治療法となる可能性があります。

※卵管の腹腔内先端の部分で閉塞、狭窄している場合、卵管留水症と診断された方にはこの手術は適応となりません

 

 

FT(卵管鏡下卵管形成術)とは?

卵管鏡といわれる直径1㎜位のとても細いカメラで卵管の中を観察しながら行います。

カメラの周りには円筒状に軟らかいバルーンカテーテルがついており、そのカテーテルをカメラとともに少しずつ少しずつゆっくりと子宮から卵管へ進めていきながら、卵管の狭くなった箇所や詰まっている箇所を広げていきます。

物理的に広げることが目的であり、効果は永久的ではありません。

卵管が狭くて、または詰まっていて精子と卵子が出会えなかった方には非常に有効な手術になります。

 

FT(卵管鏡下卵管形成術)の効果と限界

術後の妊娠率は3か月以内で約30%~40%と高く、手術により自然妊娠の可能性が高くなる有効な治療法です。

FT後に妊娠された方は、約90%が手術後半年以内であり、半年間経っても妊娠されない場合には、再狭窄や再閉塞、または卵管以外に妊娠しにくい原因があると考えられます。

レントゲン(卵管造影検査)にて再発の有無を確認し、卵管が広がっていれば卵管以外に妊娠しにくい原因があると考え、治療方針を見直していきます。

また、手術を行ったにもかかわらず半年以内に再狭窄、閉塞が起こってしまった場合には、もう一度FTを行っても効果はあまり期待できません。このような方には体外受精治療が一番妊娠しやすい方法となる可能性があります。

 

手術の実際

1.治療器具は、内視鏡(卵管鏡)と、それを取り囲むようにある、風船(バルーン)を内蔵した細い管(カテーテル)です。

2.静脈麻酔が効いたことを確認後、カテーテルを膣から子宮へと挿入し、卵管入口に近づけます。

3.卵管内で、カテーテルに内蔵されたバルーンをゆっくりと押し進めます。

4.バルーンを進めることにより、狭くなったり詰まったりしている部分を拡げます。

5.最後に、通過障害が改善したことを卵管鏡で確認します。

 

手術の所要時間

手術時間は30分程度、日帰り手術になります。

 

麻酔

静脈麻酔薬を使用して行いますので、手術中の痛みはありませんし、術後も早期に帰宅が可能です。

手術当日は誤嚥などで喉に詰まらないよう、食事をとらずにお越しいただきます。

そのため、手術は朝9時から10時の間に行います、お食事は前日の21時頃までに終わらせてください、水分は24時頃まではとっていただいて構いません。

当日朝は手術の約3時間前までは少量の水分(お水かお茶)はとっていただいて構いません。

手術が終わりましたら、お飲み物やお食事は構いません。

 

副作用

麻酔薬が合わないとアレルギーや気分不良が生じる可能性があります。

術中の合併症としては時に卵管穿孔を起こすことがありますが、通常は経過観察のみで自然軽快します。

また術後に腹痛や少量の出血、感染を起こす可能性もあります。

 

手術時期

月経量が少なくなった月経開始5日目頃から排卵までの時期に行います。

排卵時期はお一人お一人違いますので、適切な手術時期を事前に相談し、ご予約をいたします。

手術前にご妊娠された場合には、手術をキャンセルいたします。

術後はその月の排卵時期よりタイミング法、人工授精が可能です。

 

費用

健康保険が適用される手術です。

またご自身での手続きが必要ですが高額療養費制度の申請を行っていただくことにより、自己負担額を軽減することが可能です。

不妊治療を始める前に民間の生命保険会社で医療保険に加入していたら、FT(卵管鏡下卵管形成術)は多くの場合『手術給付金』の対象となりますので、ご自身の生命保険、会社の団体保険、共済保険などに確認されてみると良いでしょう。

 

高額療養費制度について

通常の医療だと、健康保険証を提示することで原則として3割が自己負担となり、例えば1万円分の薬を貰うために窓口で支払う自己負担の金額はは3000円となります。

では100万円の治療費にかかる自己負担額は30万円もかかってしまうのでしょうか。

実は高額な医療費に対しては救済制度があります、それが『高額療養費制度』です。

高額療養費制度とは、一定の金額までは3割負担ですが、それを超えた分は1%の負担で済むといった制度で、FT(卵管鏡下卵管形成術)は保険適応の手術となるため高額療養費制度の対象となります。

年収によって金額は変わってきますが、一般的な会社員を想定し、年収400万円~750万円の方を例に詳しく見ていきましょう(年収は『めやす』です、実際はもう少し幅があります)。

1か月の医療費の総額が26万7000円を超える場合に、ご自身で申請することにより『高額療養費制度』を利用することができます。

26万7000円までは3割負担となり『26万7000円×0.3=8万100円』、26万7000円を超えた金額は1%の負担で済むのが『高額療養費制度』です。

 

 

 

例として、100万円の治療費で考えてみましょう。

26万7000円までは3割負担の8万100円。

100万円-26万7000円=73万3000円←ここは1%の負担になるため7330円。

『8万100円+7330円=8万7430円』つまり100万円の治療費に対して自己負担額は8万7430円になります。

 

FT(卵管鏡下卵管形成術)では『高額療養費制度』を利用しない場合の自己負担額は、片側を治療する場合で約14万円(13万9230円)、両側を同時に治療する場合は約28万円(27万8460円)かかります。

高額療養費制度を利用するとそれぞれの負担額は、約8万2000円、約8万7000円となります。

ご自身の健康保険証の表面を確認してご自身が加入している医療保険(健康保険組合・国民健康保険等)に申請することで差額が返金されます。

事前に申請を済ませ、『認定証』をご準備いただく事で、FT(卵管鏡下卵管形成術)当日のお支払いを『高額療養費制度』を利用した金額で済ませることが出来ます。

 

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME