一般不妊治療
検査により子宮や卵巣、ホルモン状態などを正確に調べ、異常がないかを確認した上で、ご希望に沿った治療方針をご提案します。
1.タイミング法
自然妊娠の確率を高める方法です。
基礎体温などで排卵が近くなった際に内診によるエコー検査により卵子が充分に育っているかを確認し、アプリなども活用しながら排卵時期を予測します。
排卵のタイミングで夫婦生活(性生活)を行っていただき妊娠を目指す治療です。
排卵が不規則な方、高温期が短い、またはわかりにくいという方には排卵を促す治療(排卵誘発剤など)や高温期を安定させる治療(黄体補充治療)を行うことにより排卵をより確実にし、妊娠しやすい状態をつくります。
1か月に1-3回が受診目安です。3-6か月繰り返し妊娠にならない場合には治療のステップアップをご提案します。早めに次のステップへ進めることもできますのでご相談下さい。
排卵が近いかどうかを確認するためだけのエコーは保険適用外となります。(2200円)
2.人工授精治療
排卵のタイミングに合わせて専用の容器に精液を採取後ご持参いただき、クリニックにて調整(より元気な精子を選択します)後、子宮の中に細いチューブで調整された精液を注入する治療です。
より元気な精子を子宮内に直接注入することにより、精子と卵子が出会う可能性を高め、妊娠を目指します。
以下に示すように、精液検査にて軽度から中程度の異常が見つかった場合や、精神的理由など様々な理由で夫婦生活がうまく行えない方、特に原因が見つからず自然に妊娠する可能性があるが一定期間妊娠にならない方にも選択することが可能です。
1.精子の質的・量的異常:
精液検査にて精子濃度、運動率、精液量に異常が認められる場合
2.射精障害・性交障害:
射精障害、勃起障害、性交痛や精神的な理由などで性交渉ができない場合
3.精子ー頸管粘液不適合:
頸管粘液(おりもの)が少ない場合やフーナーテスト(性交渉後におりものを顕微鏡に
て観察する検査)で精子の動きが悪かったり精子数が少ない場合
4.機能性不妊:
一般的な検査で夫婦ともに異常がなく、タイミング指導を一定期間行っても妊娠になら
ない場合
人工授精を行う場合には、夫婦ともの同意が必要となり、お渡しした同意書に署名いただいた方にのみ行っています。
3-6回繰り返し、妊娠出来ない場合には治療のステップアップをご提案します。
当院では、体外受精治療、顕微授精治療は行っておりません。
これらの治療が必要と診断された場合には、適切な時期に速やかに体外受精可能施設へご紹介させていただきます。
ご希望の方には転院前に必要な準備について当院でご案内させていただきます。
治療の流れ
① 排卵日を予測する
エコー(超音波)検査や尿ホルモン検査などで、正確な排卵日を予測します。
② 精液を採取する
ご自宅で精液を採ります。
③ 精液を洗浄・濃縮する
精液検査の後、妊娠の確率を高めるために、より元気な精子を回収します。
④ 精子を注入する
排卵日に合わせて専用の注射器で、精子を子宮の中に注入します。
ご夫婦がともに当院を受診され、一般不妊治療計画書に同意、署名をいただいた方には、上記治療はすべて保険適用で行うことが可能となります。
院長:松本由紀子(日本産科婦人科学会認定 産婦人科専門医・日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医・日本生殖医学会認定 生殖医療専門医)