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子宮卵管造影検査

子宮卵管造影検査について

不妊の原因には様々なものが考えられますが、女性側が原因の場合、卵管に異常がある方は約30~40%とほかの妊娠しにくい原因と比べて最も高い頻度で報告されています。

卵管は、自然妊娠をするうえで精子と卵子が出会うための唯一の通り道(卵管)であり、精子と卵子が受精し約1週間に渡り受精卵を育てていく大切な場所です。

卵管の通路が狭い(狭窄)、または卵管が詰まっている(閉塞)場合には、妊娠しにくくなります。

狭窄したり、閉塞する原因は膣から子宮を通って何かしらの感染(上行性感染といいます)が起こり、その後癒着などを起こすことによるといわれています。

また、子宮の内腔は三角形をしていると思われがちですが、生まれつきハートのような形をしていたり(弓状子宮や中隔子宮と呼びます)、内腔の大きさも個人差があります。

子宮筋腫などがあるとその位置やサイズによっては子宮の内腔が圧迫されて狭くなってしまうことがあり、内腔の形の異常は妊娠しにくい原因や流産の原因にもなることがあります。

子宮卵管造影検査は、このような左右の卵管の状態を知ることができ、造影剤が子宮を通ってから卵管へ流れることにより、子宮の内腔の形についても調べることができます。

 

実際の検査画像

実際に卵管をレントゲンで撮影して、片側の卵管に詰まり(閉塞)が確認できた画像です、皆さんは左右の違いがわかりますか?

 

わかりやすいように青い丸の中と赤い丸の中を拡大してみると…

どうでしょう、赤い方には髪の毛のような細い卵管が見えますが、青い丸の中には見えていません。

この患者さんは片側が詰まっているので、健康保険のFT(卵管鏡下卵管形成術)が適用となります。

 

 

 

検査をすることに不安な方へ

『検査は痛い』『レントゲン検査はなんだか怖い』と思われがちですが、検査を行った方の中には『思っていたよりも大丈夫だった』といわれる方も少なくありません。

検査を行うことにより妊娠しにくい原因がわかることも多いですし、治療方針を決めていくことができます。

異常が見つからなくても検査をすることにより卵管が通りやすくなり、妊娠しやすくなります。

卵管の通路が狭い(狭窄)、または卵管が詰まっている(閉塞)場合には、卵管を広げるFT手術(卵管鏡下卵管形成術)により自然妊娠ができる可能性が高くなります。

当院では、できるだけ痛みや不安を取り除きながら検査を受けていただけるよう、安静室からレントゲン室までを最短の距離でスムーズに移動していただけるよう工夫しています。

 

検査をおすすめする方

妊娠を希望されてから数か月経ても妊娠されていない方や流産を繰り返す方におすすめします。

 

検査時期

月経開始から7-12日目ごろに実施をおすすめしています(月経開始から検査当日までは避妊してください)

 

実施できない方

  • ヨードアレルギーがある方
  • 重篤な甲状腺疾患の方
  • 妊娠している可能性がある方

メトホルミンを内服されている方はいったん服用を中止していただく必要があります。

 

実施できない方、どうしても不安が強い方へ

卵管造影検査は左右の卵管の詳細な状態を確認することができますが、施行できない方やどうしても不安が大きい方は、内診室で細いチューブから生理食塩水を注入して卵管の通り具合を確認する卵管通水検査などで卵管の状態を確認することもできます。

 

検査の流れ

  1. 安静室にて検査用ガウンへ着替えていただきます。
  2. 内診室で子宮内に細いチューブを入れ、抜けないようチューブの先にある小さなバルーンを膨らませ、隣のレントゲン室へ移動します。この時点で痛みあるようであればバルーンの大きさを調整することにより痛みが和らぐことがあります。この時点で痛みが強ければ検査を中止することもあります。軽い腹痛程度であれば検査を受けていただけます。
  3. レントゲン透視を行いながら、ゆっくりと造影剤を注入していきます。痛みがあれば手を挙げて教えていただき、痛みが強くなりそうであれば検査を中止します。
  4. 透視しながら造影剤が腹腔内に造影剤がどのように広がっていくのかを画像撮影をしながら確認して終了します。造影剤の注入開始から終了まで1~2分以内です。

※卵管内に造影剤が貯留している場合には、約20分後に再撮影をさせていただくこともあります。

終わった際には、安静室でしばらく横になっていただき、直後または後日結果をご説明します。検査を行った方の中には思っていたよりも大丈夫だったといわれる方も少なくありません。スタッフが付き添いますので、安心して検査を受けていただきたいと思います。検査後は感染予防のために抗生剤の内服を行います。

 

 

卵管内の構造とは?

卵管は子宮と繋がっており、上の画像のように子宮側から①間質部、②峡部、③膨大部、④采部に分けられ、子宮から卵管の先端に向かい徐々に太くなっています。

子宮と卵管の繋ぎ目の太さは約1mmと非常に細いため、炎症などで傷付くと卵子が上手く通り抜けられないなどの問題が起こります。

画像③番の膨大部までくると、その太さは約1cm程度に広がっています。

卵管の表面は卵管上皮で覆われており、ひだ状になっています。

画像④番の采部は卵管采ともいい、卵管の先端に繋がっているラッパのような形をした開口部分で、卵子が排出されると卵巣を覆い、卵子を卵管の中に吸い込みます。※この機能を「ピックアップ」と呼びます。

 

卵管の役目は?

卵管の役目は、主に5つあります。

  1. 卵巣から排出された卵子をピックアップし卵管へ取り込むこと(卵管采)
  2. 膣から遊走してきた精子を受け入れること、
  3. 卵子と精子を受精させること(膨大部)
  4. 受精卵を育てること
  5. 受精卵を無事に子宮へ運ぶこと

排卵日になると、卵巣から卵子が排出され、卵子は卵管を移動しながら子宮のほうへむかっていきます。膨大部で卵巣から排出された卵子と膣から侵入してきた精子が出会い、受精し、受精卵が誕生すると、今度は受精卵が子宮の方向へ移動し、子宮内膜に着床します。

 

なぜ卵管は詰まったり細くなったりするの?

原因の多くは、卵管内で起こった炎症だと考えられています。

具体的には、子宮内膜症、骨盤腹膜炎、卵管留水腫、虫垂炎、開腹手術、クラジジアや淋病などの性感染症による卵管炎、などがあげられています。

ただし、炎症の原因がはっきりわからない方も多くおられます。

 

卵管に異常があった場合の症状は?

卵管閉塞(狭窄)のほとんどが無症状です。

そのため、多くの方が不妊症の相談のために婦人科あるいは産婦人科を受診した際に、検査によってはじめて発見される場合が多いです。

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